未経験転職、なぜあの人は受かって自分は落ちる?企業がチェックするポイントとは

「未経験の転職、思ったより厳しいかも…」

そう感じていませんか?

  • 未経験OKの求人に応募しても、書類選考で落ちる。
  • 面接まで進んでも、不採用の連続。

「やっぱり経験がないと厳しいのかな…」 そんな不安がよぎる中、同じように未経験から転職して、あっさり内定をもらう人もいます。

「なぜあの人は受かって、自分は落ちるのか?」

もしかすると、企業が求める 「未経験者でも採用したくなる人の特徴」を知らずに、間違った戦い方をしているのかもしれません。

ちなみに、未経験だからといって諦める必要は全くありません。

この記事を読み進めれば、未経験転職に成功するためのカギが必ず見つかるはずです。

まずは、企業がなぜ未経験者を採用するのか? から見ていきましょう。

企業はなぜ未経験者を採用するのか?

「未経験転職は厳しい」と思われがちですが、実は企業側にも未経験者を採用する理由があります。

①企業の本音:「経験者ばかりが欲しいわけじゃない」

「やっぱり経験者の方が有利なのでは?」と考えるのは自然なことです。

しかし、すべての企業が「経験者しか採用しない」というわけではありません。

むしろ、未経験者を積極的に採用する企業も多いのが現実です。

その背景には、次のような理由があります。

そもそも人材が足りていない

近年、多くの業界で深刻な人手不足が続いています。(私が働いている会社も例外ではありません)

特に成長中の企業や、IT・介護・営業職などは、経験者だけでは人材を確保できません。

そこで、企業は「未経験でも育てれば戦力になる人」を探しているのです。

未経験者の方が「会社にフィットしやすい」場合がある

経験者は即戦力になる反面、過去のやり方にこだわりすぎてしまうリスクがあります。

そのため、企業によっては 「未経験者のほうが柔軟に吸収できるから採用しやすい」 ということも。

特に、新しい業界やベンチャー企業では、 「経験よりも適応力や成長意欲を重視」 する傾向があります。

長期的な成長を期待している

企業が採用で最も重視するのは 「入社後に活躍できるか」 という点です。

即戦力の経験者は、短期的には貢献できますが、すぐに転職してしまうリスクもあります。

一方で、未経験者は育成次第で長く活躍してくれる可能性が高いため、企業側もポテンシャルを重視して採用することがあります。

②「未経験歓迎」でも誰でも採用されるわけではない

企業が未経験者を採用する理由は分かりましたが、だからといって「未経験なら誰でも受かる」わけではありません。

「未経験歓迎」と書いてあるのに、不採用になってしまうのはなぜでしょうか?

未経験者でも「成長の可能性」がある人を選んでいる

企業が求めているのは、単なる「未経験者」ではなく、「伸びしろのある未経験者」 です。

例えば、次のようなポイントを重視して見ています。

  • 学ぶ意欲 → 何かを自主的に学んでいるか?
  • 柔軟性 → 新しい環境に適応できるか?
  • 前職の経験 → どんな形で転職先に貢献できるか?

このようなポイントを持っている人は、未経験でも 「育てたら成長しそう」 と思われ、採用されやすくなります。

「未経験OK」でも準備なしでは受からない

「未経験歓迎」の求人に応募したからといって、何も準備せずに挑んでしまうと 「この人を採用するメリットが分からない…」 と思われ、不採用になってしまいます。

企業側も「育てたい未経験者」と「採用を見送る未経験者」をしっかり選別していることを忘れないでおきましょう。

では、どんな未経験者なら採用されやすいのか?

「なぜあの人は受かって、自分は落ちるのか?」

企業がチェックしているポイントを徹底解説していきます。

受かる人 vs 落ちる人」企業がチェックする3つの決定的違い

企業は、「未経験でも採用したい人」と「未経験だから採用を見送る人」を明確に分けています。

では、企業はどのような視点で見極めているのでしょうか?

ここからは、企業が未経験者のどこをチェックし、何を判断基準にしているのかを明確にしていきます。

「経験がなくても採用したい!」と思わせる人 vs そうでない人

企業が未経験者を採用する理由のひとつに、 「ポテンシャル採用」があります。

「今はスキルや経験がなくても、成長して活躍できる可能性があるか?」を見極めた上で、採用を決めているのです。

では、企業はどのようにポテンシャルを見極めているのでしょうか?

見極めのポイント
  • 前向きに採用を検討される人:
    転職先でも活かせる経験がある、面接でもちゃんと伝えることができる。
  • 選考で見送りになりやすい人:
    「未経験なので何もできません…」と、強みを伝えられない

企業は 「今までの経験をどう活かせるのか」 を見ています。

例えば、面接で次のような伝え方をできる方は、受かりやすいです。

  • 接客業 → 制作会社のディレクター:「接客経験があるので、顧客対応や提案力には自信があります」
  • 事務職 → IT業界のカスタマーサポート:「細かい事務作業の正確性や、社内対応の経験を活かせます」
  • 飲食業 → 人事アシスタント:「チームでの連携や、人と関わる仕事に慣れています」

このように、「未経験=ゼロ」ではなく、今のスキルを言い換えるだけで強みに変えることが重要です。

仕事に対する「本気度」が伝わる人 vs 伝わらない人

「未経験でも採用される人は、本気度が違う」とよく言われますが、具体的にどんな違いがあるのでしょう?

見極めのポイント
  • 前向きに採用を検討される人:
    転職先の仕事に関連する勉強を始めていて、成果物(ポートフォリオ、学習記録、実績など)を用意している。
  • 選考で見送りになりやすい人:
    「未経験ですが、やる気はあります!」 だけで終わってしまい、行動が伴っていない。

企業側からすると、「やる気があります!」と言われても、それを「どう証明するの?」 という疑問が残ります。

一方で、「本気で転職したいんだな」と思わせる方法はシンプルです。

「学んでいます!」の一言 + それを証明できる成果物を提示する

例えば、次のようなアピールができると、企業の評価は一気に高まります。

  • Webマーケティングに転職したいなら →「Google広告の無料講座を受けています」
  • 営業職に転職したいなら →「営業の基礎を学ぶ本を読んで実践しています」
  • エンジニアに転職したいなら →「オンラインの無料プログラミング学習をやっています」

このように、実際に行動しているかどうかが、企業の評価を大きく分けるポイントです。

企業が「一緒に働きたい」と思う人 vs そう思えない人

未経験者は即戦力ではないからこそ、企業は 「育てがい」、「人間性」 を見極めています。

では、企業が 「この人と一緒に働きたい!」 と思うのは、どんな人なのでしょうか?

見極めのポイント
  • 前向きに採用を検討される人:
    素直で、主体的に考えて動ける姿勢がある
  • 選考で見送りになりやすい人:
    「指示待ちタイプ」「受け身」など、受動的な姿勢になっている。

企業は、新しく入社する人に 「自分で学び、成長し続けられるか?」 を期待しています。

例えば、こんな受け答えができる人は、企業に好印象を与えます。

  • 「わからないことは、自分で調べて学ぶようにしています!」
  • 「前職ではこういう課題があり、自分で考えて解決しました!」

逆に、「なんでも教えてもらえる」と思っている人 は、企業からすると 「伸びなさそう…」 と判断され、採用を見送られてしまう可能性が高くなります。


ここまでで、企業が 「未経験でも採用したい人」 に共通するポイントを解説してきました。

では、それを踏まえて、実際にどうすれば「受かる側」になれるのか?

次の章では、未経験転職を成功させるために、今すぐできる具体的な対策を解説していきます。

じゃあ、自分はどうすれば「受かる側」になれる?

未経験でも採用される人は、「企業が求めるポイントを理解し、それに合わせた準備をしている」 という共通点があります。

今の自分に何が足りないのか? どうすれば企業に「採用したい!」と思ってもらえるのか?

活かせる経験がない… ?→ こう考えればOK!

「未経験だからアピールできることがない…」 と思っていませんか?

でも実は、どんな仕事にも転職先に活かせる経験があるんです。

大事なのは、これまでの経験を「企業の求めるスキルに言い換えること」 です。

例えば、こんな風に置き換えることができます。

今のスキル・経験転職先で活かせるスキルへの言い換え活かせる職種の例
接客経験ヒアリング力、課題解決力営業、カスタマーサポート、広報
クレーム対応問題解決力、折衝力カスタマーサクセス、コンサル、管理職
チームリーダー経験マネジメントスキル、リーダーシップ事業責任者、人事、プロジェクトマネージャー
売上目標の達成経験目標達成力、データ分析営業、マーケティング、経営企画
事務処理正確性、タスク管理能力経理、バックオフィス、ITサポート
Excel業務データ処理、分析力事務職、データアナリスト、マーケティング
SNS運用コンテンツ企画、マーケティング戦略広報、Webマーケティング、PR
マニュアル作成ドキュメント作成力、業務改善力研修担当、人事、オペレーション職
シフト管理スケジュール調整力、リーダーシップ人事、労務管理、プロジェクト管理
在庫管理ロジスティクス、データ分析物流、EC運営、購買職
電話対応ビジネスマナー、クライアント対応力営業アシスタント、カスタマーサポート
プレゼン経験伝える力、提案力営業、コンサル、広報
イベント運営プロジェクト管理、調整力広報、企画職、マーケティング
文章作成経験ライティングスキル、情報整理力広報、編集、Webライター
採用面接対応人材評価力、コミュニケーション力人事、キャリアアドバイザー
医療・介護の経験問題解決力、ストレス耐性カスタマーサポート、教育研修
エンジニア経験論理的思考力、問題解決力ITコンサル、データアナリスト
教育・研修経験指導力、チームマネジメント人事、研修担当、塾講師
飲食業の経験チームワーク力、ホスピタリティ接客、営業、人事
営業の経験交渉力、コミュニケーション能力コンサル、マーケティング、経営企画

企業は「未経験で完全にゼロスタートの人」を求めているわけではなく、今までの経験を活かして貢献できる人を探しています。

「この経験なら活かせる!」と気づくことが、未経験転職成功の第一歩!

未経験転職を成功させる人がやっている「ちょっとした努力」

未経験でも採用される人には、共通して「準備をしている」 という特徴があります。

企業は、「本当にこの仕事をやりたいのか?」 を見極めているのです。

そのため、ちょっとした努力をしているだけで、他の応募者と大きく差がつきます。

職種ごとに使えるおすすめ学習ツール&学べること

転職を成功させるためには、「未経験でもすぐに学べるツール」を活用するのが効果的です。

職種ごとにおすすめの学習方法と無料で使えるツールは次の通りです。

Webマーケティング業界を目指すなら
📌企業が求めるスキル
  • 広告運用(Google広告・SNS広告)
  • SEO(検索エンジン最適化)
  • データ分析(Googleアナリティクス など)
🎯 使える学習ツール
  • Google スキルショップ(無料) → Google広告・GA4の基礎を学べる
  • Udemy(有料だが割引あり) → マーケティング全般の講座が充実
  • ferret(無料) → SEOやSNS運用の基礎を学べる
💡こんなアピールができる!

「Googleスキルショップで広告運用を学び、実際にGoogle広告を運用してみました!」

営業職を目指すなら
📌企業が求めるスキル
  • コミュニケーション力
  • 交渉・提案スキル
  • 数字の管理・分析
🎯 使える学習ツール
  • YouTube(無料) → 「営業スキル」「交渉術」で検索すると、基礎を学べる動画多数
  • 書籍(「ザ・モデル」「営業の魔法」など) → 営業の基礎やフレームワークを学ぶのに最適
  • note / ブログ(無料) → 実際の営業経験者が書いたリアルな体験談が読める
💡こんなアピールができる!

「営業スキルの本を読んで、ロールプレイングで実践しています!」

IT・プログラミング職を目指すなら
📌企業が求めるスキル
  • プログラミングの基礎知識
  • 論理的思考力
  • コードの読み書き
🎯 使える学習ツール
  • Progate(無料+一部有料) → HTML/CSS、Python、JavaScriptなどを学べる
  • ドットインストール(無料+一部有料) → 動画でプログラミングの基礎を学べる
  • GitHub(無料) → コードを公開してポートフォリオを作れる
💡こんなアピールができる!

「ProgateでHTMLとCSSを学び、ポートフォリオサイトを作りました!」

経理・事務職を目指すなら
📌企業が求めるスキル
  • Excel・Googleスプレッドシートの活用
  • データの集計・分析
  • 業務改善スキル
🎯 使える学習ツール
  • Google スプレッドシートのヘルプページ(無料) → 関数・データ分析の基本を学べる
  • Udemy(有料だが割引あり) → Excelスキル・データ分析のコース多数
  • Kaggle(無料) → 実際のデータを使って分析練習ができる
💡こんなアピールができる!

「Excelの関数を学び、業務の効率化ツールを自作しました!」

人事・採用業務を目指すなら
📌企業が求めるスキル
  • 採用フロー・業務の理解
  • コミュニケーション力
  • 人材育成・マネジメント
🎯 使える学習ツール
  • 【日本の人事部】の「人事の学習帳」(無料) → 採用・人事業務の基礎知識を学べる
  • 書籍(「採用の絶対法則」「リーダブル・カンパニー」など) → 採用戦略や人事スキルを学ぶのに最適
  • HR関連のYouTubeチャンネル(無料) → 採用の実務やノウハウを動画で学べる
💡こんなアピールができる!

「『日本の人事部』で採用の基礎を学び、実際の採用事例を分析しました!」

未経験だからこそ、「何も準備せずに挑む人」と「学びながら挑む人」では結果が大きく変わります!

「やる気あります!」より「行動してます!」が圧倒的に強い!

未経験転職は、「素直さ」と「主体性」が大事!

未経験転職では、「経験がないから受からない…」と思っていませんか?

でも実は、企業が本当に求めているのは、完璧なスキルではなく、これから伸びる人」です。

その「伸びしろ」を見極めるうえで、特に重視されるのが、

  • 実直に学べること(素直さ)
  • 自ら考え、動けること(主体性)

この2つです。

未経験者は即戦力ではありません。だからこそ企業は、

  • 教えたことを吸収できるか?(素直さ)
  • 受け身にならず、自分から学ぼうとするか?(主体性)

という視点で、「この人は育てがいがあるか?」 を見ています。

つまり、素直さ × 主体性 = 成長できる人材というわけです。

たとえば、以下のような質問の裏にも、「素直さ」と「主体性」が見られています。

よくある質問①:「未経験なのになぜこの仕事を選んだの?」
❌ NG回答:「なんとなく興味があったからです…」

受け身な印象で、成長するイメージが持てない。

✅ OK回答:「○○の経験を活かせると考え、独学で学び始めました」

自分で考え、動いている=主体性+素直に学ぶ姿勢が伝わる。

よくある質問②「入社後にどんなふうに活躍したい?」
❌ NG回答:「まだそこまでは考えていません…」

意欲やビジョンが見えず、行動力が感じられない

✅ OK回答:「まずは○○の業務を習得し、1年後には△△に挑戦したいです」

主体的に成長をイメージしている点が評価されやすい。

よくある質問③「これまでの仕事で、誰かに指摘やアドバイスを受けたとき、どう対応した?」
❌ NG回答:「正直イラッとしたんですが、上司なので従いました。」

指摘を「受け入れた」のではなく「我慢した」印象に。素直さが伝わらず、成長しにくいと判断される。

✅ OK回答:「改善点として受け止め、翌日から業務のやり方を少しずつ見直しました。」

柔軟に対応し、学びに変えた姿勢が伝わる。

自分から学び、人の意見を素直に聞き入れる姿勢を見せるのが大事です!

📌企業に「この人と一緒に働きたい!」と思ってもらえるかが、「受ける人・落ちる人」の分かれ道!

未経験転職は「戦い方」を知れば、結果は大きく変わる

「未経験だから自信がない…」そう感じているのは、あなただけではありません。

でも、未経験転職がうまくいく人には、はっきりとした共通点があります。

それは――
企業が見ているポイントを理解し、素直に学び、主体的に動いていること。

企業は、即戦力よりも「これから伸びる人材」を探しています。だからこそ、「未経験OK」と書かれた求人に対して、ただ応募するだけでは不十分。

今ある経験を活かし、準備し、行動で示せる人が採用されやすいのです

明日からできる3つのアクション

  • 今の経験を棚卸しして、「どんなスキルに言い換えられるか」考える
  • 目指す職種に合った無料ツールや書籍を使って、学習を始める
  • 面接で問われそうな質問に、自分なりの答えを用意しておく

転職は、準備した分だけ結果が変わる“戦略型の勝負”です。

まずは、小さな一歩から始めてみましょう。

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この記事を書いた人

大学卒業から7年で「3度の未経験転職と1度のブラック企業」を経験。20代のキャリア乗り越えた筆者の経験とノウハウを発信しています。
◆元転職エージェント
◆現在はIT企業でぬくぬくリモートワーカー